動画配信のサブスクひとつが月1,500円なら、正当化するのは簡単です。そこに音楽サービス、クラウドストレージ、運動アプリ、パスワード管理、ゲームのパス、有料ニュースレターを二つ足していくと、合計は判断を促すには小さすぎる刻みで上がっていきます。12を掛けるまでは。
年額にすると話が変わる
サブスク合計で月7,000円なら、なんとかなりそうに聞こえます。年間84,000円は、判断すべきことに聞こえます。同じお金で、枠組みが違うだけです。そして肩をすくめて終わらせず、実際の選択を促すのは年額のほうです。
これは全部やめようという話ではありません。払う価値のあるサブスクはたくさんありますし、毎日使っているものを900円のために解約するのは損な取引です。言いたいのは、決める前に本当の数字を見ようということです。ひとつ1,000円や1,500円と個別に評価していては、どれも単体では妥当に見えてしまいます。
その「個別に見えること」こそが仕組みです。サブスクは、どの請求ひとつをとっても解約の手間に見合わないように価格が設計されていて、その設計は実際に機能しています。
計算をきちんとやる
すべてを共通の単位に直す——ここを人は飛ばしますが、驚きが潜んでいるのはまさにここです。とくに週ごとと四半期ごとの請求は、自分の大きさをよく隠します。
- 週ごとは ×52 ÷12 で月額に。週500円のサービスは月2,167円で、2,000円ではありません。年間では26,000円です。
- 4週間ごとは月ごとではありません。年に12回ではなく13回請求されます。4週間ごとの3,000円は年36,000円ではなく39,000円です。
- 四半期ごとは ÷3 で月額に。四半期4,500円のプランは月1,500円、年18,000円です。
- 年ごとは ÷12 で月額に。毎月は来ないとしても必ず来るのですから、含める価値があります。
月額換算を足し上げ、12を掛ければ、それが本当の数字です。
忘れているものを見つける
ほとんどの人が自分の合計を少なく見積もります。忘れやすいサブスクとは、定義上、リストを作るときに思い浮かばないものだからです。記憶は道具として向いていません。探しに行きましょう。
- 銀行とカードの明細を1か月ではなく3か月分、一行ずつたどる。四半期ごとの請求は1か月だけ見ても見えません。
- スマホのアプリストアのサブスク一覧を確認する。どちらのプラットフォームにもあり、たいてい驚きがあります。
- ふだん使わなくなったカードを確認する。古いサブスクは古いカードに紐づいたまま残りがちです。
- メールで「領収書」「お支払い完了」「自動更新」を検索する。
- 家族のカードに請求されているもので、自分がすでに払っているものと重複していないかを見る。
見つけたものを仕分ける
一覧ができたら、サービスごとに悩むより、三つの質問のほうがたいてい早く片づきます。
- 最後に使ったのはいつか。「使うかどうか」ではなく、実際にいつ使ったか。3か月手つかずなら候補です。
- 同じものに二重で払っていないか。重なり合う配信カタログ、二つのストレージプラン、すでに払っている何かに含まれている音楽サービス。
- いまこの値段で、あらためて申し込むか。三つのうちいちばん役に立ちます。すでに払った分への未練を取り除けるからです。更新は購入の判断ですが、そう感じられないだけです。
年払いプランの罠にも注意してください。年払いは月あたりで見れば安いことが多く、頼りにしているものには本当に得です。ただし同時に、「使わなくなった」と気づく機会を11回分奪います。
カテゴリ別の内訳より、この数字が効く理由
サブスクは家計の中で変わった位置を占めます。完全に予測でき、完全に自動で、そしてほぼ完全に見えません。続けるのに判断は要らず、やめるときにだけ判断が要る——ほかのどの支出とも逆です。
だからこそ合計を正確に知る価値があります。しかもここは、たいていの家計でいちばん確実に減らせる部分でもあります。食費を削るには毎週の努力が続きます。使っていないサブスクを二つ解約するのは一度10分で終わり、その後は毎月ずっと効き続けます。
使えるお金を最も直接的に左右するのもこの数字です。繰り返しの支出は、何かが本当に自由に使えるお金になる前に、いちばん上から差し引かれていきます。